ここではショパンのマズルカOp.30-2 ロ短調を使って解説していきます。
実際の楽曲では旋律音と和音が1対1に対応していることは少なく、旋律音が動き回ることが多いです。 動き回る前の元の音を原音といいます。 原音からほかの和声音(和音構成音)に進行することを修飾といいます。 和声音から隣接した音度の音に順次進行することを転位といいます。 テキストには書かれていませんが、転位音は非和声音ともいわれますね。 転位音には更に細かい分類がありますが、ここでは割愛します。
島岡.和声のしくみ・楽曲のしくみ.音楽之友社.2006.p.42~51.
他の音度に移動する以外に、同一音度で半音変化する場合もあります。 これを変位といいます。 第5音が変位することが多いですね。
島岡.和声のしくみ・楽曲のしくみ.音楽之友社.2006.p.51~52.
構成音の装飾の結果偶然生じた和音を偶成和音といいます。 和声上意味をなしていないことが多く、分析でも無視されていますが、楽曲の響きに彩りを与える重要な要素です。
島岡.和声のしくみ・楽曲のしくみ.音楽之友社.2006.p.141~144.